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| 2008.1.17 |

| ◆ No.190 クリスチーナ博士:ナノテクベンチャーの旗手の一人 |

約1年前、ボストン-パワー(Boston-Power:BP)社というベンチャーが、カリフォルニアで行われたDEMO 07という展示会に(1)高速充電、(2)長寿命、(3)安全性、(4)環境適合性を謳った「Sonata」という次世代ノートパソコン用バッテリーを出展し世界的な話題になったことがあります。 最近、BP社は第3ラウンドのベンチャーファンドを得て生産能力を三倍増し、数ヶ月以内に「Sonata」の商品出荷をする計画を発表しました。技術的な詳細は資料を見ていただくことにして、今回はBP社と、そのCEOであるChristina Lampe-Onnerud博士(スウェーデン人で姓の読み方が不明なのでクリスチーナ博士と呼ぶことにします)にみるナノテクベンチャーの姿から学びたいと思います。
上に述べた第3ラウンドのベンチャーファンドは邦貨換算で50億円強ですが、それに先立ってすでに30億円強のファンドを集めていたとのことです。BP社の社員は現在30名だそうですが、それくらいの規模の新興会社に100億円近いファンドが集まることにアメリカのベンチャー環境の力強さを感じます。 BP社がこのような多額の資金を集めた背景に目を遣ると、一つには安全で利便性の高いバッテリーへの産業的期待の高さがあげられます。もう一つはクリスチーナ博士のキャリアへの厚い信頼です。同博士がBP社を創立したのは2005年ですが、彼女はそこに至るまでの約30年間、携帯端末用の電源に取り組み、第一人者としての名声を博して来られました。つまりBP社はそれだけの歴史があってのベンチャーなのです。 われわれはともすればICTベンチャーの華々しい出現に惑わされがちですが、BP社のように長年の蓄積が水面下にあって初めて生まれるケースもあること、そしてものづくり系のベンチャーはむしろそうであってこそ本物のようにも思います。
CHINAdaily1月9日号には、クリスチーナ博士が北京で行われたクリン・エネルギー フォーラムに出席し、中国に熱い視線を送っている様子が大きく取り上げられています。技術イノベーションビジネスのTIAX社(Arthur D. Little)で前代未聞の一番若いパートナーとしてバッテリー研究部門を主宰しただけにビジネスの目も確かなようです。
クリスチーナ博士は雑誌のインタビューに「リチウムイオン電池の組立は交響曲を指揮するようなものですわ」と答えています。もっとも彼女の電池の名前は「Symphony」ではなく「Sonata」ですが。(I)
資料: http://www.technologyreview.com/Energy/20015/ |

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