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| 2008.1.4 |

| ◆ No.188 お屠蘇ざましクイズ: インフルエンザ予防にはやはりマスクが一番 |

明けましておめでとうございます。ことのほか寒い三箇日でしたか風邪などお引きになりませんでしたでしょうか。
「ナノひとくちメモ」新春号は季節柄、インフルエンザの雑学をクイズにしました。ナノテクとあまり関係ありませんが頭のウォーミングアップでお楽しみください。「敵を知る」ことで自信を持ってインフルエンザ対策をお立て下さい。
第1問 インフルエンザ(influenza)という病名は元々どこの国でつけられたでしょうか ア. イギリス イ. イタリア ウ. オーストリア
第2問 1918年から1919年かけて世界で大流行し、死者数千万人を出した「スペイン風邪」の発生源はどこの国だったでしょうか ア. スペイン イ. アメリカ ウ. 中国
第3問 インフルエンザはどのような経路で伝染するでしょうか ア. 空気を介して イ. 接触を介して
第4問 インフルエンザは何故冬に流行するのでしょうか ア. インフルエンザ・ウイルスが寒い方が元気(○か×か) イ. インフルエンザ・ウイルスが乾燥した環境の方が元気(○か×か) ウ. 呼気から排出されたインフルエンザ・ウイルスを含む飛まつ粒子は寒い方が長時間空中を漂う(○か×か)
*****【回答と解説は以下にあります】*************
第1問回答 正解は「イ」:イタリア 18世紀半ばにイタリアの歴史家が”influenza di freddo” (influence of the cold=寒冷の影響)と言い出したことに端を発するとされています。
第2問回答 正解は「イ」:アメリカ 発生源は1918年3月アメリカのシカゴ付近です。ではなぜ「スペイン風邪」と呼ぶかですが、それは当時は第1次世界大戦中で、世界中で情報統制が行なわれていた中で、不参戦国のスペインから世界に情報が発信されたためだそうです。(ウィキペディアによる)
第3問回答 正解は「ア」:空気感染 普通の風邪はつり革を触ったり握手をした手で顔(口)に触れることで感染するのに対して、インフルエンザは空中を漂うウイルス粒子が気道に入ることで感染します。
第4問回答 すべて○ インフルエンザが何故冬に流行するかを実験的に証明するのは困難でした。それは、適切な動物実験系がなかったためです。例えば、マウスでは感染は起こるけれども伝染(水平感染)は起こらない、フェレットというイタチ科の動物では水平感染も起こるけれども、動物の図体が大きく、噛み付くし、高価なので実験に使いにくいといったことで、行き詰まっていたのです。ところが、ニューヨークのシナイ山医科大学のパレーゼ(Peter Palese)教授が、1919年のアメリカ医学協会誌(JAMA)に注目すべき論文が掲載されていることを発見しました。1919年というのは第2問のようにスペイン風邪流行の時期に当たります。その古い論文に「ニューメキシコのコーディ米軍基地で、インフルエンザ流行と時を同じくしてモルモットが死に始めた。最初、食中毒かと思っていたが、解剖してみると肺炎の症状があった」と書かれていたのです。多分「ホンマかいな」と思いながらだったのでしょうが、試しに自分でモルモットを買って実験をしたところ大当たりでした。 「ア」「イ」はパレーゼ教授によってモルモットでの感染実験系で最近証明されたことです。 温度の影響を調べたところ、インフルエンザの水平感染は摂氏約4度で最大で、温度が高くなるにつれて感染頻度は徐々に下がり、摂氏約30度では全く感染がみられなくなりました。感染したモルモットからウイルスが排出される期間も低温では持続し、摂氏4度では室温(摂氏約20度)よりも2日間長いことがわかりました。 湿度については、水平感染は湿度20%が最大で、湿度80%ではゼロでした。
「ウ」については、温度と湿度が高くなるとウイルス粒子を含む飛まつ粒子の周囲に水が集まってきて粒子が大きくなって地上に落ちるので、水凝集が起こりにくい低湿度、低温ではウイルスは空中にとどまりやすいとのことです。
インフルエンザが何故冬に流行するかは長い間「大いなる謎(グレート・ミステリー)」だったそうですが、90年近くも昔の論文にヒントを得て謎解きをしたパレーゼ教授に関係者は大賞賛を送っています。 マスクをして上部気道を暖かく湿り気のある状態にする日本のインフルエンザ対策の知恵は正解のようです。
この話は、年末のニューヨークタイムズ紙の「読者のお好みから編集局が選んだ2007年トップ10の話」の4番目の話題として紹介されていたものです。 http://www.nytimes.com/2007/12/05/health/05flu.html
今年もご愛読下さい。(I) |

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